Feb 15, 2014

個展『ポラーノの広場』3/18-23







来月個展を開きます。
宮沢賢治「ポラーノの広場」を題材に絵を描きます。

ウタカタカフェさんは珈琲とワッフルの美味しい(ご飯も美味しい)
小さくて素敵なお店です。
ポラーノの広場というテーマにしたのは
ここのお店の持つ雰囲気に寄るところが大きいです。

今まであまり描いたことのない絵になりそう。
たくさんの方に見ていただけると嬉しいです。



以下詳細です。

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松村真依子 個展
『ポラーノの広場』
3月18日(火)〜23日(日)

場所:
ウタカタカフェ
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南3-61-11
03-5913-8656
Facebookページ


営業時間
13:00〜20:00ごろ
18時以降は飲食のお客さまを優先にさせていただきます。
またギャラリーカフェにつきワンドリンク以上のオーダーをお願い致します。


在廊日や閉店時間、イベント詳細などは
ここのブログかtwitter、お店のFacebookなどでお伝えします。
松村真依子twitter:mayko88






今回案内状のデザインを大学生の頃からの友人にお願いしました。
素敵に仕上げてくれてありがとう☆

Feb 12, 2014

little artist


どの子どももそうであるように
うちの長女はときどき詩人。

雪の降る日、
「ねぇおかあさん、
 くもにもゆきはつもってる?」って聞くから
「雪は雲から降ってくるから、
雲の上には積もらないのよ」って答えたけど
雲に雪が積もっていたら、それはとても素敵だな。







またある時
ほんの少し思い通りに行かないことがあって
わんわん泣いている妹に、
「あのねアカネちゃん、そんなに泣いたらね
 おみずがいっぱいになって、
へやがおみずだらけになって
 おぼれちゃうよ、くるしいくるしいってなるよ」
と長女が言いました。
まぁそれは大変。不思議の国のアリスみたい。



早朝まだ娘たちが眠っている頃、
シャガールの画集を引っ張りだして開いていました。
朝起きて来てソファに置きっ放しの画集を見て
「これなあに?」と長女。
これはシャガールっていう絵を描く人の本だよ、と私が言うと
娘は重たい本を膝にのせて、
絵本をめくるようにお話を語り始めました。
おっぱいがね…ウシが…おそらを…
朝ごはんを作りつつ娘のお話を聞いてふふふと笑っちゃう。
この子、天才かも…なんて親バカだけど
いつまでも、いつまでも
素敵なお話を作り続けてくれるといいなぁ。








Feb 11, 2014

february


雪、雪、雪!

数日前、東京はすごい雪でした。
自分の住む街にこんなに雪が積もったの、生まれて初めてだったかもしれない。
ゆきー!
ゆきだるま!!
と喜ぶ娘たちを横目に静かに私も興奮、
庭に出て長女と1時間以上雪だるま作りに精を出しました。
次女はというと、雪が顔に当たるのがイヤらしく、
せっかくダウンに手袋と長靴できたのに
「かおが〜!ゆきが〜!かえるの〜!」
と号泣、結局雪遊びに加わることはありませんでした。






記録的な雪の降る前日、
昨年から待ち焦がれていたクラフト・エヴィング商會の展覧会に行きました。
クラフトエヴィング商會の著作を読んだことがあれば、
あっあの時のお猿!とか、
あの密造酒が!とか、
憧れのモノの実物に出会えるとてもワクワクした機会でした。

それから、クラフトエヴィング商會の装丁した本が
ずらりと並ぶスペースがあったのですが、ここがとても良かった。
それぞれはどちらかといえば一見クラシックで、
品よくちんまりと落ち着いていて、
古い書斎が似合うようなまさに「本」という佇まい。
(ところどころ、わ!と驚くようなものもあり。)
でも全体を見渡すと確かにそれはこの人たちの仕事でしかなくて、
漂うひとつの世界があって、
うわぁ…と圧倒されてしまったのでした。






その後、
私にとってはとても意味のあるお仕事の打ち合わせに。
どうして意味があるのか。
兼ねてから、本当は私はこういうことが出来たらいいなという事をほんの少しお手伝いできるような…
詳しくは頭が少しまとまってから。








Feb 7, 2014

no matter what I murmur





実際のところ、綺麗事ばかりでは生活できない。

好きな絵を描いている時、
一枚一枚木の葉を削り出している時、
そんな時は綺麗なことばかり考えていられる…かもしれない。

でもほら
台所は見ないふりをしているあたりの汚れがそろそろ限界だし
リビングには所定位置のないおもちゃやビーズや
紙屑やクレヨンの破片が散らばってるし
冷蔵庫の中にはふたつかみっつ、
賞味期限のとうに切れた瓶物が眠っている。

心も日々落ち着かない。
絵を描かずにずっと娘たちの相手をしている方が、
娘や夫はしあわせだろうかと考える。
絵を描かずに換気扇を磨いた方が良き妻だろうかと考える。
私が絵を描かずにいても誰も何も困るまいと考える。

頭の中も揺れに揺れてとっ散らかって、
とりあえずクイックルワイパーで掃除して安心する。


でもそんなことは関係なしに、
毎日腹をすかせてはご飯を作り 
ホコリがたまれば掃除をし
暇を作っては懲りずに絵を描き
娘はあれよあれよと大きくなる。

洗濯して洗濯ものを畳みタンスに入れてタンスから出して着替えてまた洗濯しながら、
なにはともあれ、生活している。





Feb 5, 2014

very beautiful


二匹のスズメが庭木の枝をすり抜けながら、
競い合うように飛んでいた。
するとどちらかが枝をかすめたのか、
小さな羽が数枚パッと飛び散って、ふわふわと宙を舞った。
その時、風がびゅんと吹いて、羽はあっという間に飛んで消えた。
幻みたいな出来事。小さな小さな羽、キラキラしてとっても綺麗だった。



昼寝をしている娘の顔を、
鼻がぶつかる距離でじっと眺めていると
真新しい消しゴムの表面の粉みたいな、細かい細かい産毛が見える。
なんて綺麗なんだろう。
カーテン越しの優しい光を浴びて、
娘の肌の上に真珠色のベールがかかっている。



今年ちゃんとした雪を見たのは昨日が初めてだった。
わー雪だー
雪だねー
雪だるまつくろーよー
まだ積もってないよー
娘たちと窓辺で雪を見た。
大きな大きな牡丹雪が、スローモーションみたいに落ちていく。
携帯で写真を撮ろうとするけど、案の定ちゃんと映らない。
真っ白だった空はだんだん暗くなり、
そしてすっかり真暗になる少し手前の頃、
ぼんやりした紺色を背景に、大きな白い点々、
絵の具で描いたような点々が、どんどん落ちていくのを見た。
ゆっくりゆっくり、どんどんどんどん。
とっても綺麗だった。







Feb 2, 2014

little moms


娘たち、3歳半と2歳。
私は子どもで、子どもはときどき随分大人で、
大人とか子どもっていう言葉、結局意味ないんじゃない。

お昼寝の時間、3人で布団に入ると
「今日はあおちゃんが絵本読んであげるね」と長女。
寝転びながら絵本をめくるのに苦戦しつつ、
まだ字の読めない長女は絵を見ながら自分で作ったお話を一生懸命話してくれた。
なんてしあわせなひと時かしら…と夢うつつで聞いていると、
本当に私が誰よりも早く眠ってしまった。


また別の日。
その日はお天気が悪く、私の虫の居所も悪く、
なにもかもうまくいかない日。
必要以上に娘たちを叱りつけて、
間が悪く何かの勧誘にやってきたおじさんに冷たい態度をとり、
苛立っているので物を落とすし、壊すし、
自己嫌悪でほとほと疲れ果ててソファに突っ伏した。

すると長女がそっと近づいてきて
後ろからぎゅーっと抱きしめてくれた。
その様子を見た次女は私の頭を撫でてくれた。

私がじっとしていると、娘たちもじっと寄り添ってくれて、
こんなに誰かに守られている、包まれていると感じるのは初めてのよう。

こどもは優しい。
小さいけど大きいね。