競い合うように飛んでいた。
するとどちらかが枝をかすめたのか、
小さな羽が数枚パッと飛び散って、ふわふわと宙を舞った。
その時、風がびゅんと吹いて、羽はあっという間に飛んで消えた。
幻みたいな出来事。小さな小さな羽、キラキラしてとっても綺麗だった。
昼寝をしている娘の顔を、
鼻がぶつかる距離でじっと眺めていると
鼻がぶつかる距離でじっと眺めていると
真新しい消しゴムの表面の粉みたいな、細かい細かい産毛が見える。
なんて綺麗なんだろう。
カーテン越しの優しい光を浴びて、
娘の肌の上に真珠色のベールがかかっている。
今年ちゃんとした雪を見たのは昨日が初めてだった。
わー雪だー
雪だねー
雪だるまつくろーよー
まだ積もってないよー
娘たちと窓辺で雪を見た。
大きな大きな牡丹雪が、スローモーションみたいに落ちていく。
携帯で写真を撮ろうとするけど、案の定ちゃんと映らない。
真っ白だった空はだんだん暗くなり、
そしてすっかり真暗になる少し手前の頃、
ぼんやりした紺色を背景に、大きな白い点々、
絵の具で描いたような点々が、どんどん落ちていくのを見た。
ゆっくりゆっくり、どんどんどんどん。
とっても綺麗だった。
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