実際のところ、綺麗事ばかりでは生活できない。
好きな絵を描いている時、
一枚一枚木の葉を削り出している時、
そんな時は綺麗なことばかり考えていられる…かもしれない。
でもほら
台所は見ないふりをしているあたりの汚れがそろそろ限界だし
リビングには所定位置のないおもちゃやビーズや
紙屑やクレヨンの破片が散らばってるし
冷蔵庫の中にはふたつかみっつ、
賞味期限のとうに切れた瓶物が眠っている。
心も日々落ち着かない。
絵を描かずにずっと娘たちの相手をしている方が、
娘や夫はしあわせだろうかと考える。
絵を描かずに換気扇を磨いた方が良き妻だろうかと考える。
私が絵を描かずにいても誰も何も困るまいと考える。
頭の中も揺れに揺れてとっ散らかって、
とりあえずクイックルワイパーで掃除して安心する。
でもそんなことは関係なしに、
毎日腹をすかせてはご飯を作り
ホコリがたまれば掃除をし
暇を作っては懲りずに絵を描き
娘はあれよあれよと大きくなる。
洗濯して洗濯ものを畳みタンスに入れてタンスから出して着替えてまた洗濯しながら、
なにはともあれ、生活している。
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