Feb 23, 2017

「もてなす」ってなにか


年末から色々な方が家に遊びに来て下さった。
と言っても2週に一度くらいのペースですが、
引越す前の数年はとても人を呼ぶ余裕なんて無かった事を思うと
私にとっては驚異的なことです。


以前は「もてなす」ということに酷く苦手意識を持っていて
料理には自信が無いし…お菓子作りも好きだけど味はどうかなって感じだし…
気も利かないし…とウジウジするばかり。
それを大きく変えてくれたのが幼稚園ママ友の料理教室でした。


エイヤー!!!っと勇気を出して参加した教室。
えーっと、そもそも料理教室に参加することにも恐怖心を持っていて
手際の良い料理上手な女性が集まると聞くだけで
わなわな手が震えそう…って思うくらい、いろいろコンプレックスでした。


そこで教えていただいたのは本当にシンプルな材料と手順、
それなのに出来上がった料理のお皿を並べたテーブルは
なんだかとっても「スペシャル」でした。
味だってそう、いつもと変わらない材料のそれがなんだか美味しい。
わあ!美味しい!って思わず声に出るような。


何が違うのかな???って心底不思議に思った私は
考えたり観察したりして、シンプルなことに辿り着きました。
それは「ほんの少し丁寧に」ってことと「相手を慈しむ」ってこと。


そんな単純なー!って思うんですがこれが以外に難しい。
梨木果歩さんの「からくりからくさ」を読むと
「慈しむ」才能のある主人公と、それを「ちょっとうらやましいなって思う」周囲の様子がよーく分かります。
「慈しむ」って難しい…


でもそういうことを自然に為せる人たちを見ていると
私に持って生まれた才はないけれど努力はしたい、と思います。
そう思えたら、あらゆる苦手意識がなんだか薄れていきました。
結果じゃなくて、課程で良いかな。


春には窓から桜が見えます。
是非遊びにきてね。



Feb 7, 2017

立春

「春が年々待ち遠しくなる」
とは、大人の人のよく言う台詞、私もひしひし感じています。


立春の一週間程前からなんだかワクワクしてきて
髪を切ったり、体もなんだか軽くなって。
気分も「いよいよはじまるぞ」という、
何が、という訳ではないのだけど、
とにかくなんだかはじまるぞ、リ・スタートだぞという気持ち。


節分でいつものように挙動不審になる次女を見てクスクス笑い、
久しぶりに子どもと一緒に巻き寿司を巻いた。
「あたしは誰がなんて言おうと、巻き寿司を黙って一本食うなんてやんないからな!」と、
なぜか今年も意地を張って、はじめから切り分けて喋りながら食べた。


立春の日は温かくて雲一つない紺碧の空だった。
近くの川にピクニックをしに行って、かくれんぼしたりサッカーしたりして
お弁当にはもちろん巻き寿司が入っていた。


今日は立春から3日経ったけれど、絵がひとつ完成したので私の中で区切りの日。
絵をスキャンして画像処理、ひと息ついて「トットひとり」を読んでいたら
「人生は修練と勇気、あとは全部ゴミ!」という言葉に出会い、
なんだか大きな勇気をもらった。背中をバチーンと叩かれたよう。

その後少し前にこっそり買って私の作業机の下に隠していた大判絵本「シャクルトンの大漂流」を初めて開くと、
冒頭にロアール・アムンセンの言葉として
「あふれんばかりの勇気とゆるぎない決意、
 不屈の精神で挑む者に失敗はない。」
という一文が紹介されていて、
なんだか今日はやけに励まされる日だなと思う。


そんな訳で、今日から、
勇気を持って新しい創作に挑もうと思っております。