Dec 10, 2016

藤田嗣治展

どうしても見ておきたくて、
娘たちを送り出してすぐに府中市美術館、藤田嗣治展に駆け込みました。


乳白色の肌の女性の、美しくて洒脱な印象が強かったのですが、
実物を画家の一生をなぞりながら見ると全然、ただ美しいだけじゃない。
一枚一枚の、その絵を描いていた時の藤田の気持ちや気分が、
映画のように浮かび上がって、そして打ちのめされました。


彼が渡仏後、日本との関わり、戦争との関わりで受けた傷を思いました。
日本を去る時に放った言葉というのも痛々しかった。
それは派閥に別れて争ったり、目立つ者やマイノリティ、異端を貶めたりする人たちに対する言葉だったと思う。
そして「今の日本だってなんにも変わらないじゃないか」ということに気付き、ずーんと重い気持ちを引きずりながら、
彼が日本国籍を捨てた時や、礼拝堂建立に邁進した時の気持ちを想像したのでした。
藤田にパリという場所があって良かった。





実物の絵を見るまでは小さな図案しか見たことがなかったので、
藤田の絵は色の印象が強かったのです。
が!すごい線だった!
1センチくらいまで近付いて見たかったですが、そんな観客の気持ちを想定してしっかり停止線がありました。
そして素描が「ひえ〜!」と叫んじゃうような、やはり迷いなく美しい線!
静物画のお洒落さにも痺れた。
戦争画はほとんど宗教画のように見えた。宗教と違うのはそれが事実であるってことだ。(キリスト教の宗教画って本当なら目を覆いたくなるような場面もいっぱいあるのに、”宗教だ”と思うから直視できるんですね)

そして、完成されたように思えた後に、ひどく迷う、
あれこれ試してみるところに人間くささを感じた。
猪熊源一郎展を見に行った時も思ったこと。






Dec 8, 2016

「ふしぎな木の実の料理法」




友達の家の本棚にささったこの本の背表紙を見た時、
「あ〜!これ!これだ!」と心の中で歓声をあげました。

「不思議な家の間取り図の絵がたくさん載っていて
 ちくちくした頭の子が出てくる童話…
 あれ好きだったんだよな〜なんだっけなぁ。実家にまだあるかなぁ…」
とここ数ヶ月の間ぼんやり考えていたまさにその本を、友達の家で見つけたのでした。


その後諸用で奈良の実家に帰ることがあり、本棚を探してみたら3分で見つかりました。
茶色く焼けたこの本はいったい何年ぶりに本棚から出され、ページを開かれたんだろう?
本という物が持つ数奇な運命に思いを馳せながら、久しぶりに読み始めました。


登場人物が誰もみな素晴らしく魅力的で愛らしく、
そして例の間取り図は精巧で奇妙、ウキウキしてつい顔がにやけます。
内気な主人公の変化していく様子にも心を打たれて、
本当に素晴らしいお話だった、まるではじめて読んだような感動。
「まるで?実ははじめてだったんじゃない?」


最後まで読んで気付いたんですけど、たぶん9歳の私はこの本を途中で投げ出してしまったんです。そして挿絵だけを眺めていたのかもしれない。
はっきり覚えていないけど、そのような気がします。
実家でこの本を発見した時にふとよぎった、微かにほろ苦い感覚にも説明がつきます。
たぶん当時の私にはこれを独りで読み切るだけの読解力がなく
こんなに挿絵は大好きなのに、それなのに…という苦い思いがあったのでは。
自分で選んで買ってもらったのに(しかもハードカバー!)最後まで読み切らなかった罪悪感もあったはず。


「続きを読んだよ。すごく良かったよ。
 この本を選んでくれてありがとうね。」
と小さい私に言ってあげたいなと思うのでした。







Dec 6, 2016

「そういう時だ」



「そういう時だ」

と、言ってしまえば簡単なのだけど。
引越しが落ち着いて個展が終わってすっかり気が抜けてしまいました。

いろいろなところで、見たいものや偶然見られる物を見て、
それは展覧会だけじゃなくて、
本やテレビや自然のあれこれだったりもするんだけど、
とにかくいろいろ見て、
人に会えれば会って話して、
自分の身の内にあるホカホカしたものを暖めようかな、と。
今はしょぼしょぼのお線香みたいになってますが
いずれキャンプファイヤー!みたいになるでしょう。


「今の私はスポンジやな〜」とふと思い、
「またいいように言って。ただ怠けてるだけやろ」と自分で突っ込み、
「インプットインプット〜」とまた思い、
「そういうインとかアウトとかすぐ決めつけるところがダメ」とまた突っ込み、

頭の中にたくさんの自分がいて会議をしているような毎日。




Nov 29, 2016

終わりました。そしてまだ続きます。





うめぞのCAFE&GALLERYでの展示が終了しました。
お越し下さった方々、気にかけて下さった方、
そしてうめぞのCAFE&GALLERYスタッフさま、西川さん、
本当にありがとうございました。

約1年程前に個展にお話をいただいて
その時にパッと思い浮かんだのが
「和菓子の質感を描いてみたいな〜」でした。

それから他のお仕事や展示で水彩絵具を使い続けていくうちに、
ぼんやり抽象的なと綺麗な絵を描くよりも
具体的な物を自分の世界観で描きたいぞ、と思うようになりました。

「執着して描いているのが分かって良かった」
という風に尊敬する方に言っていただけてとても嬉しかったです。
和菓子の写真を穴があく程見つめて(たまには実物も)
質感を再現することにこだわりました。それが面白くて仕方なかった。
(写真は2次元の現実、とても良い資料でした。)

また、
少しずつ少しずつ和菓子の国、和菓子アイランドを形成していくのは
本当に楽しいものでした、地図や図鑑を編集していくような…

まだこれはやっと始まったばかりだなという気がしています。
いつか描き続けたものが膨大な資料の集まりになって
「私、本当に行ってきたんです」
って言えるようになればいいなと思っています。

Oct 26, 2016

「御菓子の国」at うめぞの CAFE&GALLERY




個展のお知らせ

「御菓子の国」
at うめぞの CAFE & GALLERY
2016/11/09(水)〜11/23(火)
11:030-18:30



京都での個展です。学生時代は京都の美大に通っていましたが、
京都での個展はどうやら初めてのようです!

昨年に個展のお話を戴いた瞬間から
お菓子、しかも美しい和菓子の絵を描くんだと心に決めていました。

展示期間中は絵本の形にはしませんが、
和製ヘンゼルとグレーテルのような世界を描ければいいなと思っています。
在廊日は決まり次第お知らせします。

どうぞよろしくお願いいたします!



Oct 13, 2016

しょんぼり


何がキッカケと言う訳ではないのですが
しょんぼりする日もあります。

小さなことにはウジウジするくせに
大きなことには根拠のないポジティブ(テキトーとも言う)な私なので
地味にコツコツ続けている作家活動も
普段は「長く続けていればなんとかなるさ〜」という感じです。

が、たまに、"極々"たまに、
こんなことやっていて意味あるんだろうか?
という気持ちになることがあります。
お天気のせいだったり、体調のせいだったり、
理由があるとしたらまあ単純なことです。

で、そういう時は大抵ツイッターでどうでも良いことを呟いたりしてしまいますが、
たまにはそんな気分も日記に残しておこうと思いました。



学生の頃は「どうやれば人と違う絵が描けるのか?」ということに意識が向いていて
いろんな画材や紙、描き方を試して、ああでもないこうでもないとやっていました。
それで少しだけ評価していただいたり、素敵だねと言ってもらえたりして、
ますますその画風にこだわっていくうちに、
だんだんとそれに縛られて描きたいものが描けないことに気付いてきました。
例えば星降る海、異国の街、ファンタジックな非日常は表現できても
シンクに皿が溜まって、子どもが這い回り、座布団やテレビのある日常が表現できない。
自分に子どもが生まれて、生活することと自分自身が深く繋がるようになって、
やっぱり身の内にあるものを描きたくなるのか、
日常の延長線上にあるものを作りたくなってきました。

するとだんだん、何で描くかよりも、何を描くかの方が大切になってきて、
それはつまり、より一層自分の内側を曝け出すような作業になってきます。
更に画法が普遍的になると、そのような技術を持つ素晴らしい作家はごまんといるという事実に直面する訳です。自分の平々凡々さを再認識。


しかしただただ好きでやってるんだもの、
あれこれ意味やら成果やらを求めても仕方ない訳です。
それは後々に付いてくるかもしれないものなのです。
一生をかけて好きなもの、追いかけられるものがあることってなんてラッキーなんでしょう。そのように思うのも事実です。

というか、やっぱりお天気、それかお腹が冷えているんだな、きっと。
そんな日記でした。おしまい。




Oct 5, 2016

ウェブサイト






久しぶりにウェブサイトを更新しました。
水彩の絵をどどどんと載せました。
イラストのお仕事も大募集中です。
是非ご覧下さい!

www.mayko88.com






Sep 23, 2016

ワークショップ終了しました。







ワークショップ、無事終了しました。
私にとっては初めての経験で、家を出る前はドキドキして大変だったのですが
子どもたちはシンプルな作業を思い切り楽しんでくれて
私も嬉しくて気づけばとてもリラックスしていました。

なかなか自ら一歩踏み出せずにいたのですが
やってみたら楽しいし可愛いし嬉しいし、またやりたい!
新しい扉が開いたような気分です。
ありがとうございました。

子どもたちはみーんな可愛いし優しいね。
それに後ろで見守る親御さんたちも愛おしいのです。


さて秋分の日も過ぎて、
遠くへ近くへ、ドタバタと走り回っていたような日々が一区切りしました。
うーん!と伸び上がって深呼吸。
新しいページを開く音。
そろそろ腰を据えて私は私の仕事をしたいと思います。


Sep 18, 2016

ゆらゆら天使作りワークショップ





ワークショップのお知らせ

9/22、秋分の日にワークショップを行います。
以前から子どもたちと一緒に何かやってみたいな…と思っていたところだったので
とても嬉しい機会を戴きました。
絵本「おやすみてんし」(絵本塾出版)の読み聞かせと、
ゆらゆ天使モビール作りです。

日時 9/22(木曜祝日)11:00〜
場所 東武ブックス ビーンズ戸田公園店
参加費無料

ひとつひとつ、型紙に私が顔を手書きしております。
ひとりひとり、世界にひとりの天使さんです。

是非お気軽にお越し下さい。



Sep 14, 2016

引越


前回ブログを書いたのがもうひと月半程前のこと。
とうとう引越しました。

この数ヶ月間、前の場所での生活をひとつひとつお終いにしていくこと、
そして新しい場所での生活を整えていくことに、
全ての時間とエネルギーを使っていたような気がします。

前のお家を去る時は名残惜しくて寂しくて泣いてしまった。
だってあの場所で私は母になって子どもは大きくなって
なにもかもの初めてのこと、タフなことも感動的なことも体験してきた訳だから。

新しい家に大量の段ボール箱が運び込まれた時は
「私たちって物を持ち過ぎている、絶対に」と一瞬絶望しましたが
だんだんと片付いてきて、不要なもの、必要なものが分かってきた。
家族の難しいところは人によって要不要の感覚が違うところ。
私は「どれもこれも私が死んだ後には焼かれるもの」と思えば
なんでも大体捨てられます。(子どもの思い出の品を除く)
身辺整理にはちょいと早いけど。


新しい幼稚園、子どもたちは楽しく通っています。
優しくて丁寧な良い先生たち、素直で可愛い子どもたち。
こんなにすんなりと馴染んでいけるなんて想像してなくて。
本当にありがたいです。

私もだんだんと土地勘をつけてきて、
日々の暮らしに必要な範囲は頭に入ってきた。
子どもを通して知り合うご近所の方々もいて、
子どもが生まれてすぐは世間や社会と隔離されたように感じたけれど
今は子どものおかげで人と繋がる事が出来ている。


さあこれから、少しずつ仕事もしたいし
絵本も作りたいし、やりたいことがいろいろあるんです。
少しずつやりましょう。
数日中にワークショップのお知らせをします。






Jul 30, 2016

夏休み










夏休みですね…

今年は引越やらなにやらで旅行の予定も無く
細々と箱詰めしながらご近所を自転車で走り回っています。


娘たちのチアリーディングの発表で、ぶっ倒れそうに緊張したり(私が)

ご近所のお友達との親子飲みが楽しくて、マリッジブルーならぬ引越ブルーになったり

雨の日に家にこもりきりで煮詰まって、こっぴどく娘を叱って部屋の隅でうなだれたり

喜怒哀楽の振れ幅が一層激しくなる、それが夏かもしれません。



ありがたいことに、
娘たちはお出かけ先は自転車圏内でも、
お友達さえいえば、
いやいやむしろ2人でいれば、楽しくって楽しくって仕方が無い様子。
箸が転んでも可笑しいお年頃です。


娘たちとこんなにべったり過ごせる夏は、もうあと数回しか無いのかも。
今日も怒って笑って落ち込んで喜んで、
気忙しい夏の日を過ごすのです。




Jul 4, 2016

新刊のお知らせ「ゆきちゃんのおさいふ」





「ゆきちゃんのおさいふ」
ぶん・え 松村真依子
エンブックス発行
7月20日発売



新刊のお知らせです!
7月20日にエンブックスから「ゆきちゃんのおさいふ」という絵本が発売されます。
発売に先立ち、今だけ全ページ試し読みがエンブックスサイトで出来ます。
予約は開始しています。是非ぜひご覧下さい。


(エンブックスさんは直販がメインで、
 オンデマンド(受注生産)で絵本を販売しています。
 販売方法は基本的にはエンブックスさんサイトでの購入になります。)



ゆきちゃんは恥ずかしがり屋で繊細で、でも好奇心おう盛な女の子。
そんな子、うちにもいたような。

たくさんの女の子に、もちろん男の子にも!読んでもらえると嬉しいです。





Jun 17, 2016

個展「あかるいところ」終了しました。




ヨウケル舎さんで開催していた個展「あかるいところの本」昨日終了しました。
お越し下さった方々、ヨウケル舎のスタッフさん、そしていつも笑顔で出迎えて下さったオーナーご夫婦、本当にありがとうございました。






ヨウケル舎さんは地元のお客さんに愛されるすてきなお店。
お昼ごはんもケーキも美味しくて、テイクアウトしたスコーンを食べた友達が「美味しくてビックリした!!!」とメッセージをくれるくらい。






私自身子育ての合間に、ひとりで息抜きに、娘とちょっとおやつを食べに、ケーキをテイクアウトしに、何度も訪れてきました。

もう少しで私はお引越、今までのように自転車で買い物がてら立ち寄ることは出来なくなりますが、最後に楽しい時間を共に作ることが出来たこと、本当に嬉しく思います。






毎日不定期で気まぐれにお店にいた為に、
ご挨拶のできなかったお客さんもいらっしゃいました。
残していって下さったノートの言葉、宝物です。ありがとうございました。

また今までは立ち話くらいしかお話する機会のなかった方と
お茶をしながらのんびりお話しできたことも、素晴らしく嬉しい時間でした。






個人的には絵本を丸ごと作るという経験が大きな刺激になりました。
本というのはいろんな方が関わりあって作るものですが
部分を積み上げながら作る部分と
全体の密度を上げながら作る部分があると実感しました。
絵を端っこから描き進めるか、全体を均等に描き進めるか、というようなこと。
非常に感覚的なので言葉にしづらいのですが
本を雰囲気から捉えていく経験をすることが出来たと思っています。






今回作った絵本「あかるいところ」は少しずつ各地のお店屋さんでお取り扱いをお願いする予定です。
もしかしたら私からの直販もするかもしれません。
どちらにしてもまたお知らせいたします。







素晴らしい時間をありがとうございました。
打ち上げに行く夜、快く送り出してくれた夫にも感謝せねば。どうもありがとう。
このあったかくてふわふわしてむくむくしているパン種のような気持ちを忘れずに
今後も描いていきたいと思います。




Jun 6, 2016

「あかるいところ」の作り方



ヨウケル舎さんでの個展がはじまり4日が経ちました。
幼稚園の用事なども重なり、変則的にしかお店に居られないのですが
ほんの少しの在店中にも、たくさんの方とお話しできて元気を貰っています。

今回の展示では私家版の絵本を制作しました。
しかも手製本。すっごく久しぶりです。
「静物ぶつぶつ」以来ですので、4、5年ぶり?
切ったり貼ったり塗ったり縫ったり
毎日楽しく手を動かしています。

そんな絵本「あかるいところ」がどのように作られているのか
ご紹介してみようと思います。興味ある人いるかな。いないかな。
分かりませんが、手製本などに興味がある方はご覧下さい。


1紙を揃える。
中身の紙、台紙、表紙、はさみこむトレーシングペーパー
実際は台紙に色を塗ることにしたので、白くペイントした板紙を使っています。




2のり付け

揃えた紙を糊付します。
製本用ののり、両面テープ、いろいろあると思いますが
今回は後から糸でかがるので粘着力は弱いですが手軽なスティックのりです。
(実際の和綴じは半紙で作ったこよりで仮綴じをするそうです)




3目打ちをする

糸で綴じるための穴をあけます。
穴の位置を印刷した紙を上にのせて、キリでぎゅっぎゅっと。


↑こんな感じです。




4縫う

なみ縫いの要領で縫っていきます。




どんどん縫って…


折り返して帰ってきます。
糸端を処理します。(詳しい処理の方法は説明しづらいので端折ります)


飾り縫いをします。




5端を裁断する
紙の左右、地をカットして揃えます。
以上です。



細かい部分は飛ばしていますが
概ねこのようにして作られています。
今回の製本は基本的には和綴じのアレンジです。
参考文献は山崎曜さんの本たち。
足元にも及びませんが学生の頃から好きで、本を眺めては作った気持ちになっています。

絵本と言うよりは画集に近い
一見カレンダー?というような不思議な本です。
ふわっと窓から風が吹いてきたら
ゆらゆらなびいた白いカーテンのような本にしたくて
このような作りになりました。

是非お手にとってご覧下さい。








May 11, 2016

あかるいところの本 at ヨウケル舎






6月に東京で展示をします!
大阪での個展「あかるいところ」で展示した作品と
そこから作った新作の私家版絵本を発表予定です。


私家版の絵本を作るのは「きょうは もう ねます」以来、数年ぶりです。
1〜10まで自分でやる!という感じ、久しぶりでワクワクしてます。
絵本と言っても少し変わった形態になるかもしれませんが
インディペントだから出来ることを思いっきり楽しんで作っています。

会場となるヨウケル舎さんはケーキもごはんも珈琲もとっても美味しいお店です。
作品をご覧いただくだけでも大丈夫ですが
是非ぜひ美味しいものと本、一緒に楽しんでいってくださいね。




"あかるいところの本"

6月2日(木)〜6月15日(水)
open  11:30〜20:00 (日曜は〜19:00)
※4日(土)と9日(木)はお休み

ヨウケル舎
東京都世田谷区経堂4-7-8
(千歳船橋駅から徒歩1,2分)
http://yokel-sya.bossk.jp







May 10, 2016

「もうどうやったって勝てないな」


こどもの絵を見ていると、
「もうどうやったって勝てないな」と思います。
きっと絵を描くお母さん、お父さんなら誰もが思うはずです。

また昨日は、次女が天才的な動きの変な踊りを披露して大爆笑。
一発ギャグみたいなことを突然やるのですが
それがもう最高に面白くって。
きっと芸人さんのお母さん、お父さんは
「もうどうやったって勝てないな」と思っているんだろうなと想像します。


私は自分に子どもが生まれるまで周りに小さな子がいなかったので、
ずっと気づいていませんでした。
「この人天才!」と思うような絵描きさんや芸人さんは
子どもに限りなく近いってこと。
普段の生活では「大人らしい」んだと思うんですが
表現する時の脳や感覚が子どものまんまなんだろうなぁ。


次女のギャグは冴えに冴えますが
彼女は大変な内弁慶のシャイガール、
それを見ることが出来るのは私と長女だけ、お父さんですら見られません。
この私だけに与えられる恩恵に感謝しつつ、今晩も女3人で大爆笑するのです。



May 4, 2016

雲が動いてるよ


夜通し強い風が吹いていた。
古いマンションの鉄製の窓枠が、ガタンガタンと大きな音で鳴って何度か起きた。

朝には雨が降ってきて、台風が通り過ぎているようなお天気。
風にさらされてシャワーみたいな雨が、ベランダにも窓にも軒下にも降り注いで、
それなのに空は白く明るかった。

パンケーキを焼いて食べ後片付けをして、
ふと外を見るともう青空だった。
「あれえ!」と私が言うと娘たちも「あー!」と言った。

ゴミ出しに外に出ると何もかも濡れてピカピカ光っていた。
空を見ると雲がすごい勢いで流れていて、思わずしばらく見ていた。
だんだんワクワクしてきた。
すれ違うマンションの住人の方々も、心なしか元気な感じ。

部屋に戻って娘たちに雲の話をしようとすると、
「雲が動いてるよ!」とベランダから次女の声が飛んできた。
「今お母さんも言おうとしたとこ!」と言うと
「私も気づいてたから!」と長女が追いかける。

3人でベランダ側の窓辺に立って
びゅーびゅー風に吹かれながら雲を見た。

「飛んでるみたい」
「世界が動いているみたい」
娘たちはなんだか素敵なことを言う。

「早送りみたい」
と私は詩情も何も無いことを言う。

今日は良い朝。

May 3, 2016

読んだ本「かなわない」植本一子さん


「かなわない」(植本一子)を読みました。
この本はなんとなく新刊情報として知っていたものの
はじめは特に気にしていませんでした。
うそ、
こんなタバブックスウェブサイトの紹介文を読んだ時、
猛烈に気にしつつ、
「これはツライかもなぁ」と無意識の部分で避けた本でした。

ところがあるとき大型書店に行って
別の本を探しに音楽コーナーに居たら
なぜかこの本がそこで平積みされていて(ECD関連ということで?)
そしたら前を素通りできなかった。
吸い込まれるみたいに手に取って、少し立ち読みしてみたらもう最後、
そのままレジに持っていってしまったのでした。



私の予想していた通り、この本を読んでいる間、
私は私の子育てのこと、震災後のこと、夫婦のこと、
いろいろな葛藤、全部を追体験して「やっぱり辛いやん」と。
泣いたり怒ったりイライラしながら少しずつ読んで、
それでも読み切るまでは投げ出せず、
ツライ映画を見ている時にもう画面を見たくないのに、
最後まで見ないと気が済まないような感覚。
そんな風にして読んでいたら、
後半、口があんぐり開いてしまうような「大発見」を私にもたらしてくれて、
更に読了後は(あんなにイライラしたのに)
植本一子さんという方がとても好きになっていた。
時に波乱はあれど、ほとんどが普通の日常。それなのに
なぜか掴まれて離れられなかった。
摩訶不思議である、ほんと。
かっこつけないこと、正直であること。



この本を読了した翌日、
私が何かの節目を感じるときに、様々なことを相談してきた方にお会いして話を聞いてもらった。
そうしたら自分に一番足りなかったことを教えてもらえた。
なーんだ、そんなことだったのか!と、目から鱗。
最近は大発見の連続で、どんどん玉ねぎの皮が剥かれて
そのうち無になってしまいそうな気分です。







Apr 27, 2016

嵐の前の静けさ

夏に引越をします。

と、知人友人に話をすると
「じゃあ今ドタバタでしょう?」
と9割くらいの確率で返ってきます。

東京に住んでいる人は引越を経験していることが多いので
あの荷造りの日々、業者さんの見積もり、そして荷解き、その間の子どもたちの世話…と思い出すことがあるよう。

そして私はと言えば、
えーっと、まだ、なんだか平常運転です…

たぶん1ヶ月後、2ヶ月後に今日の日記を読んだら
「なにを呑気なことを!」と怒りだすんだろうな。

娘たちは、引越、それに準ずる転園も
すんなり受け入れてくれているように見えます。
もちろんその時が来ないと分からないけど。

数ヶ月後にはここにいないこと、
意外に私の方が信じられない気持ちでいるようです。


Apr 25, 2016

結果的に記録する


お天気とホルモンバランスが全てを決めるように感じるこの頃、
自然には抗えないんだな…と妙に納得しています。


今年度に入って、もっと日記をたくさん書こう!と思い立ったのには訳があって
キッカケはフェイスブックの「○年前のあなたはこうでした」という機能でした。
時々ピコンッと数年前の自分が書いた文章や写真が出てきて、
ひゃ〜!とビックリしたり赤面したりしつつ、
子どもが赤ちゃんの頃の日々や、その時に感じていたことを思い出し涙ぐんでいます。
そして「記録する」って大事だなぁ…と。

幼稚園のお友達の中には妹さん弟くんが生まれた子もちらほら、
当然赤ちゃん育児の話になります。
これがもう驚くほどに!なーんにも覚えていない!
こんな時はどうやったっけ?
抱っこ抱っこがひどかったのは長女次女、どっちだっけ?
後追いはしたっけ?黄昏泣きは?

きっとたくさんのことをポロポロ忘れていっているんだろうな。
ちょっとした一言、小さな癖、腹を抱えて笑った珍事件、
たくさんあったはずなのにな。



私は今まで「記録する」ということに興味が無く
アルバムを作ったことも無ければ、
旅行に行けば写真の少なさに呆れられたりしていました。
思い立って買ってみた10年手帖も白紙のまま、
10年手帖に限らず、毎年の手帳もマンスリーページ以外はほぼ白紙、
母子手帳も、産院でもらった「成長の記録」という冊子も同じく…(なんということ…)
でもブログに勝手気ままな文章を書き連ねるのは好きだった。



なるほど、記録は苦手、でも文章を書くのは好きなんだなと。
そしてやっぱり自分の記憶はあてにならないから、
文章を書きながら、結果的に記録することなら出来るかもしれない。
そうすればどんどん忘れ去られて行く日々のこと、感情、
子どもとの毎日を、いつか振り返れるかもしれない。

子どもの写真アルバムを作るのは老後の楽しみになっちゃうかもなぁ…
記録が苦手と言うより、ただのずぼらでは?と、
最後に気がついたのでした。


ダメな一日


ダメな一日だった。

朝起きると雨が降っていて、
娘たちもなぜか不機嫌、起きて5分で喧嘩をしていた。
朝からやいやい言い合っていることに私(不機嫌)も腹を立て
「そんなに喧嘩するなら別々に遊べ!」と叱り飛ばした。

腹ぺこな次女、プリキュアを見たい長女、ひとりで朝ご飯が食べたい私、
順番に時間差でパンケーキを食べた。

子どもたちが半日家にいると、家具以外の物は全て定位置にいない。
足の踏み場が無いリビングにまたイライラしながら、
雨が止んだので外に行こうと誘い出した。

「自転車に乗りたい!」と言うので
2台の自転車をマンションの下まで、私ひとりで二往復して下ろした。
近くの公園までの道は歩行者も自転車も多くて
まだ公道では運転がおぼつかない長女と、
補助輪付き自転車の次女、ふたりの間でてんやわんや、
「ちょっと待って!」「そっちじゃない!」「前見て!」と前方後方に叫びながら行く。

なんとか到着!と思ったら公園ではお祭り。しかも終了5分前。
超駆け足で3つほどお店を巡り、風船も買ってあげたのに
「ヨーヨーつりしたかった」
「なんか食べたかった」
と両サイドからぶーぶー文句を言われてまた怒った。

お祭りの片付けが終わるのを小一時間ほど待って
「そろそろ自転車に乗れるよ!」と言うと
「今はごっこ遊びでいい」と言って
大変な思いをして持ってきた自転車2台は放置。
公園の隅っこで「おうちごっこ」をしている。
何しにきたんだか…という思いが拭えない。しかも寒い。

帰って娘たちがDVDを見ている間に夕飯準備。
夕飯が出来てDVDが終わるまでの時間、ちょっと携帯を見たりして気がまぎれた。
こういう時、SNSは世界への窓になっている。

夕飯、
次女が好きな物だけ食べてから
「お腹が痛い」「歯が痛い」「眠い」と嘘をつく。
それなら食べなくてもいい、けど明日のおやつは無いよ、
お腹がいたいのはおやつの食べ過ぎだ、歯が痛いのは野菜不足だ、好きにしろ!
とまくしたててしまう。

長女は長女で、私が不機嫌なのを見て、あからさまに私の顔色を伺って
わざと目を合わせてニコっと作り笑いをしたりするので
申し訳ないやらなにやらで、またイライラしてしまう。

お風呂に3人で入ってやっと復活、
3人ともすっきりして気分が良くなり
私「あとは寝るだけ〜!」
次女「そして起きるだけ〜!」
とか言いながら布団に入って5秒で寝た。


ダメな日の8割は雨。
雨の日の穏やかな過ごし方を教えて下さい。


Apr 22, 2016

鳥の声


朝6時前に目覚めた次女が
ソファで丸くなりながら
「鳥の声が聞こえるね」
と言うので、一緒に耳を傾けました。
ツピツピツピ
どこにいるのかな?
何羽いるのかな?
どんな鳥かな?
いろんなことを話しながら、鳥の声を聞いた数分感
忘れたくないなと思いました。

Apr 20, 2016

それぞれ


最近4歳の次女がひらがなを覚えはじめています。

次女はずっと字を書くことに全く興味がなく
それとなく「ひらがな、書いてみたい?」と聞いても
「まだいい」「4さいになったら」「おねえちゃんに書いてもらう」という返事。
こちらも、本人にやる気が無いなら別にいいやという感じで放っていました。

それがある日、
「字、かけるんだよ!」と突然言うと、疑う私をよそに
「ま」と「つ」を上手に書いてみせたのです。
どうやらお父さんと秘密の練習をしていたらしい。
この順序で行くと次は「む」、そして「ら」。
「む」は難しいようで、かなり独創的な「む」をいつも披露してくれます。
正しくはこうだよ、と教えつつも、鏡文字やちょっと変な文字が愛しくて
ついそのままでいいよ、と思ってしまいます。


ふと興味深いなと思ったのは
ひらがなを勉強する時の長女と次女の違いです。
長女は「ひらがなを学ぶこと」を目的にして
ひらがな帳をなぞったり読んだりしながら習得。
次女は「まつむら」と書きたい、とか、「おかあさん」と書きたい、とか
「何かを書く」ということを目的にしてひらがなを学んでいます。
(なので三番目に学ぶ文字が難関の「む」だったりする)


習得することそのものに楽しみを見出すか、
それを使うことに楽しみを見出すか。
どちらが良い悪いとは全然思いません。
真面目で頑張り屋な長女は
あっと言う間に文字を覚えて、それはそれで素晴らしかったし
マイペースで楽しいことが好きな次女は
書きたい言葉を書きながらほくそ笑んでいて、それも素晴らしい。

それぞれのやり方で、それぞれのスピードで
いろんなことを学んでいってくれたらいいなと思います。




__________


熊本をはじめとした九州地方で
強い地震が続いていることに不安でいっぱいです。
義援金と支援金の違い、
数ある団体や窓口の中でどこに寄付をすればいいのか…
いろいろ調べたりしてしばらく迷っていたのですが
いつまでもモタモタしている訳にもいきません。

参考までに私はYahoo!基金と、公益財団法人ジョイセフに募金をしました。
ジョイセフは女性や母子の支援を主にされている団体です。
いろんな意見があると思いますし
やきもきする自分を納得させるためではないか…と自問自答しますが
たとえそうだとしても、少しでも役に立てるならと思います。







Apr 18, 2016

読んだ本「かわいい夫」



最近読んだ本で面白かったのは
山崎ナオコーラさんの「かわいい夫」です。
本の内容の詳しいことは夏葉社さんのウェブサイトにありますが、
私は山崎ナオコーラさんの結婚や妊娠や家族や社会に対する考え方がとても好きだし
力強い口調で、でも等身大で、どこまでもかっこつけずありのままな文章に大いに励まされました。
「実生活での私はそうではない」と書かれていますが
そんなところも含めて、私は私の人生を生きよう、と思わせてくれます。
あの子やこの子にも、いつかそっとプレゼントしてみたいな…
という本です。




話は変わりますが
普段私はテレビをほとんど見ないのですが
実家に帰ると朝ドラ〜朝イチの流れを母につられて見ます。
ある日見ていた朝イチで
特集の内容ははっきり言って「?」という感じ、
共感も発見もあまり無い日だったのですが、
コメンテーターとして出ていた小島慶子さんの一言が素晴らしく今も心に残っています。

いわゆる「イクメン」に関する特集で紹介された、視聴者の意見に対して
”いろいろな家庭にいろいろな事情があって
それぞれに工夫しながら育児、生活しているのに
それを邪魔して、悩ませるのは周りの心ない野次です。”

とグサッとズバッと。細かい言い回しは違うと思いますが意味はこのようだったはずです。
本当に心ない意見が紹介された後だったので
よく言った!かっこいい!とテレビの前で拍手、ちょっと涙ぐみました。
私もメディアやSNS、親切そうなおせっかいに
心が惑わされたりつい悩みそうになった時には
この小島さんの言葉を脳内で再生しています。



関係ないようで、ちょっと繋がっている、
そんな最近読んだ本と小島さんの一言でした。








Apr 16, 2016

声に出して読む


やらなければいけないことがあるのに、
どうにも手がつかない時は誰にもあると思います。
私は特に切り替えがうまくできない方で
不安なことや緊張することが頭にあると
目の前のものが見えなくなることがよくあります。


今朝ひとりの時に
本を読んでどうにか意識を集中できないかと思ったのですが上手くいかず
試しに声に出して一説を読んでみました。
すると不思議なことにすーっと言葉が入ってきて
そこから10ページ程声に出して読みました。
できるだけ静かに、心地よい響きで読むことに意識を集中して。
誰に聞かせる訳ではないけれど、
不安な自分と、不穏な空気に聞かせるつもりで
言葉を噛み締めながら読みました。

不思議と心が軽くなって
うん、大丈夫。やれることをやろう。
と思いました。


熊本、大分の地震に胸が痛みます。
早く地震が落ち着いて、
未だ助けられていない方々が一刻も早く助かりますように。
自宅や避難所で不安な夜を迎える方々が
少しでも早く安心できますように。心より祈っています。



Apr 14, 2016

「教科書にでてくる せかいのむかし話」(あかね書房)








「教科書に出てくる せかいのむかし話」(あかね書房)にて
ヘンゼルとグレーテルと、おやゆび姫の挿絵を描かせていただきました。

童話の挿絵を描くのはひとつの夢だったので
とっても嬉しかったです。
特にお菓子の家を描くのが楽しくて楽しくて…!

間所ひさこさん再話の、原書に近いお話が上下巻にたっぷり収録されています。
小学生の子がじぶん読みをするイメージの本ですが
最近絵本よりもお話を聞くのが好きなうちの長女は
大喜びして「読んで読んで!」とせがんでいました。


挿絵ももっとたくさん描いてみたいです。
お仕事ください!



Apr 12, 2016

乾杯


長い間描いていた絵本の原画が今日描き上がりました。たぶん。
それはつまり長い間編集者さんをお待たせしていたということですので
本当にすいませんでした…

まだ本の形になるまではこれからですけど
とにかくちょっとホッとしています。

本が出来上がった=刷り上がった瞬間って、
達成感よりも緊張と不安が大きいのかな…って
少ない経験ですが思っています。

なのでひとまずここで。
一人でカンパーイ。






Apr 11, 2016

妖精の家



先日フライングタイガーに行った時のこと。
お値段も安くそこそこ可愛いので、
ついついあれもこれも…と手が伸びるのですが、
そこはひとり1個ずつと決めて
私は何かの時のためにと虹色のガーランドを買い、
娘たちは家の形をした箱を買いました。

家に帰って、早速箱に色を塗ったり、折り紙を貼ったり、
窓やドアを切ったり(私が)、
あれこれやってオリジナルのお家が完成しました。

すると長女が「妖精のおうちよ!」と言い、
次女も「そうよ!妖精のおうち!」と言う。
可愛いなぁとその時は笑っていたのですが、困ってしまったのは夜です。



寝る前になって、娘たちは机の上に箱を並べて
「どうか妖精さんが来てくれますように」と手を合わせるのです。
「こんなに可愛いおうちだもん、きてくれるよ」
「妖精さんきっといるよ」
と姉妹で盛り上がっている。
後ろでは「ええええ〜…」と心の中で冷や汗ものの私。

なんとかして妖精がいると信じさせてあげたい、
でも下手なことをしてお母さんがやったとバレたら最悪。
それに大掛かりなことをやって、もし本当にいると思い込んでしまったら…
妖精伝説に付き合い続ける、もしくは決着をつけられる自信もない。
葛藤の末、ひとまず箱の中にミモザの花と小さい葉っぱを数粒、散らしてみることにしました。
妖精?いや違うかも?という、グレーゾーン狙いの作戦です。




翌朝、
「あれー妖精さんいなーい!あっでもお花がある…なんで?」
と長女。
「妖精って人間に見られちゃいけないんでしょ?
 ちょっとお邪魔して帰ったんじゃない?」
と私。



結局その後数回そのようなことが続き、
妖精の家は徐々に娘たちの中で忘れ去られていき、
今はごっこ遊びの道具になっています。


今回妖精になりきれなかった私は
「サンタクロースってのは良くできているな…」と
妙なところに感心したのでした。





Apr 10, 2016

野の花展 at watagumo舎









watagumo舎(高松)にて、野の花展に参加しています。
東京の企画展でご一緒したことのある作家さんと
遠く高松の地で作品同士が再会していたり、
SNSでやりとりしたことのある作家さんと出会っていたり。
もちろん行ったことのない土地の会ったことのないお客さんにも「はじめまして」。
なんだか「私の代わりに皆様にご挨拶をよろしくね」と
自分が描いた絵に言いたい感じです。


野の花展ということで、今回は
気まぐれに描いた絵手紙のような原画をお送りしました。
気まぐれに咲いた野花で作った花束を、空き瓶に活けるみたいに。


絵画、雑貨、お菓子など多岐にわたるモノが1つの空間に在って
きっと楽しい展示なんだろうな〜と思いを馳せています。
実は四国の地を踏んだことがないので、いつか行ってみたいな。
お近くの方は是非。

watagumo舎さんのこちらのページでは、
静物ぶつぶつの原画や絵本なども取り扱って下さっています。
是非ご覧下さい。



Apr 9, 2016

個展「あかるいところ」終了しました




大阪は天満橋のGallery SPOONさんで開催していました
個展「あかるいところ」が昨日終了しました。
お越し下さったみなさま
気にかけて下さったみなさま
お世話になったギャラリーの方々、ありがとうございました。


実は展示のお話をいただいた当初は
今年発売予定の絵本の原画展をさせていただく予定でした。
ところが急遽春の発売が難しいということになって、展示期間に間に合わなくなり
「それならオリジナルの、描きたいものを好きなだけ描こう!」と
準備期間は約ひと月という期間で、
ぶわぁー!っと描き上げた作品たちでした。

普段の個展では数ヶ月前から描き始めるのが当たり前なので
できるのか?という不安も少なからずありましたが
とにかく、描きたい!に引っ張られたのだと思います。

実際、今までは完成系をイメージしながら描くことが多かったのですが
今回は葉っぱを一枚、花びらを一枚、文字をひとつ、
画面の上にとりあえず描き始める
それから先のことを考える、という風に描いていって、
予定調和でない絵を描くこともできるんだな、
それってすっごく楽しいな、って
毎日描くのが嬉しくて仕方なかったです。


本当にありがとうございました。
そしてもしかしたら東京でも
こっそりとこの絵を展示できるかもしれません。
そのときはまたお会いできますように。





小さなこどもたちが あかるいほうを向いて 生きていけますように




Apr 8, 2016

奇跡の相思相愛期

黄金期。
今私たち母娘は黄金期を迎えています。
奇跡の相思相愛期間とも言えます。



私はずっと娘たちのことは好きです。もちろんです。
ただ赤ちゃんが親を請う気持ちはもう絶大。
常に強く求められているというのは
しあわせな反面、ときどきしんどいものです。
正直に言うと、娘達がいわゆる”乳児”だったころ
私と子ども、どちらが相手に対する愛情の度合いが大きかったかといえば
きっと子ども→私の方だったと思うのです。


で、今ですが
私は今の娘が今までで一番大好きです。
そして今後もっと好きになって行くんだろうという予感がしています。

私はSNSなんかでもときどき口にしていますが
「今が一番可愛いときね」という声かけ、
赤ちゃんを抱いているとご年配の方などによく言われることですが
あれは個人的には違うなと思っています。
一番世話をかけるのは赤ちゃんのころでしょう。けど、
一番可愛い…ってそんなことない!
私は、
人らしく真剣に考えこんだり、
何かに対して怒ったり、
テレビを見てゲラゲラ笑ったり、
失敗して泣いたり、うまくいってはにかみながら喜んだりしている子どもが
愛しくって面白くって仕方ないのです。
一生懸命、全力で生きて思考する小さな人。本当に愛おしい。


話は逸れましたが
私は娘たちが大好きで、娘たちもまだ私を好いてくれている
相思相愛です。


さてそしてこれから。
きっと娘たちは急速に私の元を離れて行くんだろうと思います。
今でも「おかあさん、今はこないで」という瞬間が長女にはありますし
自分の経験からも知っています。
相手にされなくなっていくんだろうなぁ。寂しくも嬉しいことですね。


今だけの奇跡の時間を目一杯楽しみたいなと思うこのごろです。





Feb 26, 2016

個展「あかるいところ」at Gallery SPOON 大阪






個展「あかるいところ」
あおいろちゃんも あかいろちゃんも
ひかりがなければ はいいろです
あかるいほうへ いきたいな
あかるいほうを みてたいの


個展のお知らせです!
3月末から大阪にて個展をします。
最近すっかり楽しくなった水彩で描いた絵をはじめて展示します。

個展「あかるいところ」
2016年3月28日(月)〜4月8日(金)
11:00〜19:00(最終日は17:00)
※土日はお休み

大阪市中央区釣鐘町2-3-17 ベルハウス
tel: 06-6943-1166



是非お越し下さい!




Feb 23, 2016

2016 the first diary




あれよあれよと言う間に2月も残り少し。
気がつけば3ヶ月以上もブログを放ったらかしていたのでした。

申年に合わせて「長靴下のピッピ」の絵を描いたのですが
結局年賀状には間に合わなかったし、寒中見舞いにはそぐわない。
なんだかいろんなことが遅刻気味で、
それでもなんとかやっています。


年が明けてから何があっただろう…と振り返っても
うーん、特別なことはなにもない。
歯医者さんに通い始めたり
ずっと気になっていたことで眼科に行ったり
娘がインフルエンザにかかったり
子どもの打ち忘れていた予防接種が発覚して慌てて受けに行ったり…
「とにかく病院にたくさん行った」ということくらいです。



今年は(と言ってももうすぐ3月ですが)
「人に優しく。」
それから、
「会いたい人には会いに行く。」
そして、
「正直に。」
をテーマにしていきたい、というか、しております。


作家としては春と秋に関西で個展を、
夏?に新作絵本を出版予定です。

なにとぞなにとぞ。