Jan 27, 2014

picture book talk



ここ数年で変化したことを挙げようと思えばきりがないですが、
そのひとつとして好きな絵本、読む絵本の傾向ががらりと変わりました。

学生時代は大人向けの絵本や、
はっきり大人向けでなくても詩画集のような絵本、
美しい繊細な絵の絵本などが好きで
買い求めていたのはそんな絵本ばかり。

例えば「ブリキの音符」などアートンの大人の絵本シリーズや、
最近復刊されたパロル舎の画本宮沢賢治、
エロール・ル・カインにはまったり、ゴーリーの絵本を集めてみたり…
絵本というよりは美術品のような気持ちでそれらを眺めていました。
(もちろん今も大好きです。)






それから結婚して子どもが生まれ
子どもと一緒に読める絵本を探したり戴いたり、
そして私自身が動物的にも変化し、
気がつけば以前は気にもかけなかった絵本ばかり手に取っています。
優しい色に溢れてるもの
短い言葉の響きが面白いもの。
動物の愛らしさや、季節を感じる植物や森の描写に感動するようになったのも最近のことです。

また本屋さんに行って驚くのは
小さい頃読んだ絵本と突然にふと再会した時。
もう20数年、その絵本のことなんて一度も思い出さなかったのに
再び本を開けば眠っていた記憶の引き出しがぽーん!と飛び出してくるのです。
表紙を見て「あれ?どこかで見覚えが…」と思い、
本を開いて「あっこれは…!」と、もうその瞬間、私は5歳の自分に戻っています。

最近では「どろだんご」という絵本を偶然手にとり、
小さいころ、絵本に登場するぴかぴかの、ほとんど美味しそうな泥だんごを見た時の
なんとも言えない快感を思い出したのでした。





しかし作る方というのはそんなに簡単には変化してくれず
ずっと描いてきた自分の世界らしきものと
作ってみたいと思う世界の間で
ぐらぐら揺れて、迷って、悩んでばかりいます。

ただただ作るのみ。
前に進んでいるのか、横移動してるんだかよく分かんない日々ですが
作って描いていろんな方に見て頂けるよう今日も午前3時に起きるのでした。



No comments:

Post a Comment